猫とワタシ

PEARLの日記

今日はどんなうれしいことを発見するかしら?

この記事のみを表示する吉田都 『バレリーナ 踊り続ける理由』

共感につぐ共感で、みるみるうちに
本が付箋でいっぱいになった。
吉田都さんが芸術家として得たもの、
信念、哲学、考え方、生き方は、
たとえ他の職業の人たちであっても
共感を得られるものだと思う。

耳の痛いこともたくさん書いてある(笑)

「四十代になり、先へ進もうと努力しないことは、
後退を意味するのです。」

「日常の中の小さな動作の積み重ねが
(中略)
結果としてその人らしさを作るのかもしれません」

勇気をもらえることもたくさん書いてある。
これほどの人でも人としての根本は自分と
同じと思える。
ただ何かを思った後でどう行動してきたかが
都さんを偉大なバレリーナとして世界中から
尊敬される人に至らしめた。

共感してそれからどうするのか、
が問われるのだと思った。



この記事のみを表示するデトロイト美術館の奇跡

デトロイト美術館とセザンヌの絵画
「マダム・セザンヌ」を巡る人々の話。
4章に渡って描かれているその一つ一つが
真珠の一粒のように心に沁みる素敵な話で、
読み終わると、
「あぁ、良かったなぁ」
と心が温まるような感覚が残る。

「ジヴェルニーの食卓」を読んだ時も
思ったけれど、原田マハさんの海外を
舞台にした物語には、何か独特な
エレガントさと、澄んだ空気感があって
好きである。


この記事のみを表示するボクたちはみんな大人になれなかった

ものすごくいいサントラの映画を見ているような
気持ちになった。
読んでいる間中聞こえてくる音楽は燃え殻さんの
紡ぐ文章の独特なリズムだろうか。
軽快だけど遠慮気味に心に響いてくる音楽みたいな小説だ。

1行目から情景がハッキリと目に見える。
読者は物語の中にいて目の前で繰り広げられることを
ただ見ている。
やっぱり映画を見ている時のような感覚だ。

淡々としているけれど言葉に血が通っている。
だから何度も目頭が熱くなった。
どうということもないような場面で。
堪えられずに本当に涙したのは一箇所だけ。
家で読んでいたら号泣したかもしれないな。

「美味しいもの、美しいもの、面白いものに出会った時、
これを知ったら絶対喜ぶなという人が近くにいることを、
ボクは幸せと呼びたい。」

「どこに行くかじゃなくて、誰と行くかなんだよ」

「人生の本当に大切な選択の時、
俺たちに自由はないんだよ。ケセラセラよ」

自分のすぐそばにいる普通の人が何気なく
話しかけてくるような気安さと心地良さと
どうしようもなくやさしい眼差しに
包まれているような感覚になる
燃え殻さんの文章はクセになりそうだ。






この記事のみを表示する絶景とファンタジーの島 アイルランドへ

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ダブリン在住の私の友人の著書
「絶景とファンタジーの島 アイルランドへ」
が5月29日に出版された。
生まれたてホヤホヤのこの本を携えて
著者の山下直子さんが緊急来日。
6月3日(土)に八重洲ブックセンターで
行われたイベントには大勢の参加者が・・・。

直子ちゃんは相変わらず縦板に水の如くの
語りっぷり。
きっと伝えたいことがいっぱい有るんだろうなぁ、
と思わされる盛り沢山なトークショーだった。
豊富な知識と経験に基づく堂々とした本物感は
充実感と混ざり合い、眩しいほどであった。
知り合いであることが誇らしくて私は鼻高々。

その嬉しい気持ちは翌日にも。
共通の友人たちと一緒に祝う出版記念パーティ。
このめでたいことを祝おうと遠方からもたくさんの
友達が参加して、ご無沙汰している方々との
会話が楽しく嬉しくて。
みんな直子ちゃんへの誇らしさを胸に
晴れやかな顔をしていたのが印象的だった。

本もガイドブックとなっているけれど
文章もエピソードも面白く、
読みものとしても楽しめること請け合い。
また、著者本人が撮影したという数々の
美しい写真を見ているだけでも
日常を離れることができるだろう。

ここまで詳しいアイルランドのガイドブックは
なかなか無いので、興味のある方、
アイルランドへ行きたいと思っている方、
是非手に取って読んでみてください。


アマゾン
イカロス出版オンライン


著者 山下直子さんのブログ
ナオコガイドのアイルランド日記



この記事のみを表示する原田マハ 『リーチ先生』

素朴で力強くやさしい味わいの民芸の世界。
イギリスからやってきて日本の陶芸に魅了された
バーナード・リーチと、日本の陶芸家や作家など
一時代を築いた錚々たる人々とのかけがえの無い
交流の日々を描いた物語。

読み始めた時にはここまで壮大な話とは思わなかった。
けれど、とても共感できたのは自然や人間の生活の
営みの中で生きる器を作る人たちの生活は、一見私たちと
なんら変わることはない。
けれど確かに言えることは、生活の些細なことも含めて
一つ一つが大切で、自分に目を向け、関わる人々や自然を
慈しみ、五感を開いて精一杯生きていたということだろうか。
私自身、何気なく身の回りにある美しさに気付く目を曇らせる
ことなくいつも持っていたいなと思った。

読み終わったら
1. 日本民藝館を訪れ、この本に出てくる人々の作品を見る。
2. プロローグをもう一度読む。
この二つを行うとさらに感動が深まるでしょう。